【MBCT2018レポート】日本と世界のクラフトビール&ブルワーがつながったビールフェス
2018年9月23日(日・祝)~9月24日(月・祝)の2日間、東京・渋谷区の明治神宮外苑総合球技場で開催されたビールフェス「MBCT:MIKKELLER BEER CELEBRATION TOKYO 2018(ミッケラービアセレブレーション東京2018)」の様子をレポートします。
各国のトップブルワーが東京に集結
“世界で最もクレージーなビールフェス”を謳う「MBC:MIKKELLER BEER CELEBRATION」は、デンマークの世界的ブルワリー「MIKKELLER(ミッケラー)」が各国からトップブルワーを招いて開催するビールイベントです。
デンマークでは毎年満員御礼になるその「MBC」が、今年は東京で2日間に渡って初開催。12カ国42組のブルワリーが集結した会場は、初日の23日午前中から詰めかけたビールファンで大変な盛りあがりを見せていました。
日本からも箕面ビール(写真右)はじめ5つのブルワリーが参加したMBCT。取材した23日は夏日に戻ったような暑さで絶好のビール日和に。
来場者と談笑する、本イベントの総合プロデューサーであり「ミッケラー」創業者のミッケル・ボルグ氏(右側の黒いシャツの方)。
2日間で320種におよぶ圧倒的ラインナップのビールを、各国から来日したブルワーが自らサーブした本イベント。クラフトビールファンならSNS等で一度ならず目にしたことのある世界のトップブルワーと、会場で直接交流できるのもMBCTならではの特別な体験だったと言えそうです。
とりわけ印象的だったのは、日本語・英語・中国語等々、多言語が入り乱れていたボーダーレスな会場の雰囲気。クラフトビールという世界の多様性を最も色濃く映し出したイベントでもあったように思います。
“尖った”ビールがどれもテイスティング放題
チケットを購入したうえで、会場ではキャッシュレスのテイスティング放題となっていた今回のフェス。当サイト編集部もいくつか試飲させていただきましたので、どれも素晴らしいビールばかりでしたが、特に印象的だった液種を、ごく一部だけピックアップしてみました。
あくまで個人の印象ですが、どちらかというと「バランス」や「全体像(のまとまり)」に優先順位を置くことが多い日本のクラフトビールに比べ、海外、特に欧米のクラフトビールは尖るところは徹底的に尖らせる、まさにクレイジーなビールが多かったという印象です。
左から、Taihu Brewing(台湾)「Yuzu Midnight IPA」、Cycle Brewing(アメリカ)「Rare DOS Barrel Aged Imperial Stout」、AJB(日本)「Joy Juice Ver.3」
どれも驚きと愉しさの詰まった美味しいビールばかりでしたが、とりわけ印象的だったのはTaihu Brewingの「Yuzu Midnight IPA」(上写真左)。すっきりとしたドライなマウスフィールのなかにあるユズ皮由来(?)の上品な苦味や柑橘の香りが出色のビールでした。
左から、ヨロッコビール(日本)「Kokumai Farmhouse Ale」、LERVIG Aktiebryggeri(ノルウェー)「CocoNutz Kake Bourbon Barrel Aged」、Firestone Walker Brewing(アメリカ)「Wild Ale Fermented with Black Currants」
また、LERVIG Aktiebryggeriの「CocoNutz Kake Bourbon」(上写真中央)は、力強いココナッツやバニラの味わいが複雑に重なり合ったフレーバーで、個人的には最も味わい深いと感じたビールです。ただ、アルコール度数12%(!)で一気に酔いが回ってしまうことに。事前に取材・撮影をあらかた終えてからの試飲だったので助かりましたが、やっぱり海外は尖ったビールが多いですね。
⽇本と世界をクラフトビールでつないだ2日間
いずれにしても、今回のフェスで来日していた各国ブルワーの多くは、日本のブルワーとともに都内ビアバー巡りの様子を開催前から各自SNS等で発信したりしていて、何よりブルワー自身が日本滞在を満喫しているように思えたのが、いちファンとしても嬉しかったと感じます。
主催のMIKKELLER TOKYOも「ブルワーをもてなすのがイベントのミッション」としていた通り、今回のMBCT開催にあたってはブルワーと来場者、あるいは国内と海外といった垣根を越えて、互いがもてなし、もてなされるという独特の空気があったように思います。
ブルワーも来場者も、他のビールイベントに輪をかけてオープンで明るく、かつサービス精神が旺盛でした。
会場全体やブースの撮影ばかりに気を取られ、著名な醸造家の方々が写真のあちこち映り込んでいたことに、後日編集作業の段階で気が付くことも。
日本と世界のクラフトビールが一層強くつながったように感じられたMBCT2018。これほどの規模を毎年というのは難しいかもしれませんが、できれば隔年等で、東京または日本のどこかで再び開催してもらえたらと願わずにいられない2日間でした。
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