度数10％＆賞味期限5年！サンクトガーレン“麦のワイン”が発売

2020-11-12

サンクトガーレン（神奈川県厚木市）は2020年11月19日（木）のボジョレー・ヌーボー解禁日、ワイン並の高アルコールで長期熟成が可能な“麦のワイン”と呼ばれるビール「バーレイワイン（Barley Wine）」と「ウィートワイン（Wheat Wine）」を、各6,000本限定で発売します。

麦芽量は通常の約3倍

19世紀、寒冷でブドウを栽培できなかった当時のイギリスが、フランスワインの人気に対抗してつくったとされるビールが“麦のワイン”。名前の通り、ビールながらワインに匹敵するアルコール度数で、かつ年単位での長期熟成が可能となっています。

当初は大麦麦芽を主原料とするバーレイワインだけでしたが、1980年代にはアメリカで小麦麦芽を主原料にしたウィートワインも誕生。サンクトガーレンは2006年からバーレイワイン、2012年からウィートワインを発売しています。

ともに原材料は通常のビールと同じ麦芽とホップだけですが、それを膨大な量使用し、極限までアルコールを高めています。麦芽は通常の約3倍使用し、麦汁の濃度の高い部分だけを使うため、通常は1回の仕込みで約2,000Lのビールがつくれるサンクトガーレンの醸造システムでも、麦のワインは1,000Lしかつくれないそう。

そうしてつくられた“麦のワイン”は、麦の旨味が凝縮された、濃厚で蜜のようにとろりとした口当たりが特徴。特にウィートワインの主原料である小麦麦芽は大麦麦芽よりもタンパク質が多く、液の粘度が強くなり“とろみ”を強く感じるそうです。

ホップはウィートワインで2.5倍、バーレイワインでは約7倍もの量を使用しており、特にバーレイワインは濃厚さとともに華やかな香りと重厚な苦味も感じられるとしています。

また、熟成期間は通常の6倍以上。繁忙期となる夏にタンクを占領し続け、完成までにかかるコストが並大抵ではないことから、日本でつくっているメーカーは多くありません。

年単位の熟成で味わいにさらなる深み

アルコール度数はどちらも通常の約2倍となる10％。出荷時点で通常の6倍におよぶ熟成期間を費やしているため、すぐに飲んでもブランデーを思わせる熟成感があります。

しかし、さらに購入後1年、2年と熟成させることで、香りも味わいもさらに深みを増し、複雑味を帯びていくそうです。賞味期限は5年間とのこと。

また、瓶詰め時に炭酸ガスで瓶内に圧力をかける通常のビールに対し、本商品は炭酸ガスを使いません。

瓶に詰めたあと、酵母が活動しやすい温度（13度前後）で2週間程度保ち、このときの発酵活動によって自然発生する炭酸ガスをビールに溶け込ませて仕上げているそう。栓を開ける瞬間まで発酵が続く、単なる酵母入りビールとは一線を画す“本当の生きているビール”としています。

ボジョレー・ヌーボー解禁日に発売

本商品の発売日は11月19日。サンクトガーレンでは毎年、酒業界における一大イベントとなるボジョレー・ヌーボー解禁に合わせ、「ビアバーならではのボジョレー解禁日の楽しみを」と、ワインに対抗できるビールとして同じ日にバーレイワインを発売しています。

「麦のワイン」2種の商品および販売概要