サンクトガーレン｢7種の桃のエール｣発売！山梨の訳あり桃を活用

2021-10-29

サンクトガーレン（神奈川県厚木市）は2021年10月27日（水）、果実としての風味に問題はなくとも外観などに難があることで、一般販売出来ないという山梨県の“訳あり桃”を使用したビール「7種の桃のエール」を発売しました。

ピューレにして麦汁へ投入

サンクトガーレンでは桃を使ったビールを2011年から不定期に、2016年からは横浜赤レンガ倉庫で開催される「横浜オクトーバーフェスト」の会場限定ビールとして毎秋醸造しており、後者は1日1,000杯超の販売実績をもつ名物ビールとなっていました。

しかし、昨年から2年連続で同イベントは開催中止となっていることから昨年に続き今年もボトル販売となりました。

外観などに難があり一般販売出来ない“訳あり桃”を活用している本商品。桃は収穫量の3分の1が“訳あり”品になってしまう年もあるそうですが、今年は特に長雨・日照不足の影響で綺麗に色付かない、色ムラ・色薄の桃が多く出たとのこと。“訳あり”果実は家畜の餌になったり廃棄されてしまうことがほとんどで、ビールへの活用は農家の方にも喜ばれているそうです。

“訳あり”桃だけに品種は年によってさまざまで、2021年は「白凰」「夢しずく」「あかつき」「まどか」「川中島」「ゆうぞら」「さくら」を使用。皮と種を除きピューレ状に加工してから、ビールのベースとなる麦汁に500kgたっぷり投入していくそうです。

生の桃を丸ごとかじったような…

500kgたっぷり使用することで、香りも味わいも“桃感”が溢れるビールになっているとのこと。ビールから漂う香りは甘い桃そのもの。しかし、ただ甘いだけではなく、桃のタネ付近の酸味も感じられ、生の桃を丸ごとかじったようなビールに仕上がったとしています。

SDGs達成にも貢献

サンクトガーレンは今回の桃だけでなく、リンゴを使った「アップルシナモンエール」、梨を使った「和梨のヴァイツェン」、オレンジを使った「湘南ゴールド」等、1年を通じてさまざまな訳あり果実を使ってフルーツビールを製造しています。

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香料などに頼らず果物本来の香りや味わいを引き出すためたっぷり使用するということで、通常より安く仕入れられる"訳あり"果物は原材料のコスト抑制につながる一方、農家にとっても売り物にならない果物が売れるということで、両者はWIN-WIN関係になっているそう。

訳あり果実に困った農家の方からのSOSで誕生したフルーツビールもあるそうで、食品ロス削減にもつながる訳あり果実の活用は、SDGs達成にも貢献しているとしています。

「7種の桃のエール」概要

※ 本商品は日本で認められている量以上の果物を使用しているため“発泡酒”表記になりますが、麦芽率は50％以上なので酒税はビールと同じになっています。