地元ホップ使用のヤッホーブルーイング新作が長野＆山梨で発売!

2021-12-10

ヤッホーブルーイングは2021年12月9日（木）、長野県発祥ホップ「信州早生（しんしゅうわせ）」と山梨県発祥ホップ「かいこがね」を一部用いたクラフトビールの新商品「山の上ニューイ」を、長野および山梨のセブン-イレブン約667店（※1）で先行発売しました。

よなよなエール公式ビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS」でも12月9日（木）から全店で提供を開始したほか、同社公式通販サイト「よなよなの里」でも2022年1月下旬に販売開始の予定としています。

※1：2021年11月末現在。一部店舗では取り扱いのない場合があります。

クラフトビールを長野と山梨の文化に

左から、ヤッホーブルーイング開発担当の片岡紗羅氏、やまとわの奥田悠史氏、ヤッホーブルーイング代表の井手直行氏、北杜ホップスの小林吉倫氏、セブン-イレブン・ジャパンの浅野良一氏

本商品は、長野に本拠地を置くヤッホーブルーイングが「クラフトビールを長野･山梨の人々が誇る文化の1つに加えたい」との思いで開発したというビール。

今回は「思っていた以上に、長野･山梨の原材料に対するこだわり等への熱意を持っていらっしゃった」（ヤッホーブルーイング井出氏）というセブン-イレブン・ジャパンの長野･山梨店舗で発売されることとなりました。

【写真左】缶体前面の「ニューイ」は上半身がカモシカで下半身が雷鳥　【写真右】裏面には長野在住の詩人ウチダゴウ氏が書き下ろした自筆の詩が掲載

商品名は、長野･山梨の両県民にとって心のシンボルでもある山々と「新しい＝New」を掛け合わせた言葉。缶体には、山の上から見守る空想の生き物「ニューイ」が描かれています。

そのうえで、もともと長野･山梨にあった自然や文化に現代的なセンスを加えるという「甲信モダナイズ」のコンセプトをもとに、かつてホップの一大産地であった長野･山梨両県のホップを一部採用するなどして開発･製造されました。

レモングラスやオレンジのような香り

【写真左】関東以西で最大級のホップ圃場を持つ北杜ホップス代表の小林吉倫氏　【写真右】ホップ球花のなか黄色の樹脂が、香りや苦味の元となる“ルプリン”（写真はかいこがね）

使用されたホップ6品種のなかには採用されました。北杜ホップスはアジアで唯一（北杜ホップス調べ）、ホップの栽培から加工･販売まで一環して行う事業者とのことです。

ビアスタイル（ビールの種類）は独自の「甲信ノーブルホップエール（Ko-Shin Noble Hop Ale）」を掲げており、レモングラスなどのハーブを思わせる「信州早生」の香りと、オレンジのような柑橘を思わせる「かいこがね」の爽やかなアロマが特徴としています。

「長野･山梨に暮らす人々の日常に溶け込むビールに」との思いから、アルコール度数は4.5％と若干抑えつつ、クリーンなノーブルホップ（※2）系のアロマによってドリンカブルな（＝杯が進みやすい）仕上がりに。

編集部でも試飲してみました。原材料には小麦麦芽も入っており、大きくはウィートエールのような括りになるのでしょうか。やさしいマウスフィールの一方で、輪郭のはっきりした柑橘香が印象的で、口に含むと瑞々しくグラッシーなフレーバーが追いかけてきます。

苦味はそれほど強くなく、キレの良いのどごしも相まって非常にドリンカブル。「食前～食中に飲みたい味わい」を目指したとのことですが、“わんこビール”とも呼ばれるドイツビール「ケルシュ」のように、何杯かのおかわり前提でがっつり飲みたいとも感じさせるビールでした。

※2：クリーンかつ爽やかで、上品な香りを持つホップの総称

水蒸気蒸留で芳香水を抽出

本商品は流通缶ビールとしては国内初（ヤッホーブルーイング調べ）となる水蒸気蒸留製法「エッセンシャルホッピング」を採用。ホップに水蒸気を送り込んで蒸留することにより抽出した良質なホップアロマ芳香水を、発酵中のビールに添加（＝ドライホッピング）したとのこと。これにより、雑味がなくホップ本来の香りが引き立つクリーンなフレーバーを引き出したとしています。

また、一般的なドラインホッピングでは、ペレットやリーフ状の乾燥ホップを発酵中のビールに投入するため、タンクの底に貯まったホップの残滓を除去する際、一定のビールロスが発生します。しかし、ホップアロマ芳香水を直接ビールに添加する今回の製法では発酵後のホップ残滓除去が必要なく、ビールのロスが少ないサステナブルな製法でもあるとしています。

「山の上ニューイ」概要